日本の温泉とは全く違う趣だったけれど、それなりに楽しんだ温泉町メラーノを発つ日が来ました。
ミラノ・マルペンサ空港から帰るのですが、メラーノからミラノに行くのはちょっと遠いので、途中、私たちの好きな町トレント(Trento)で1泊します。
トレントには、ボルツァーノを通って行きます。ボルツァーノまでは、来たときと同じくバスに乗ったので楽勝!
そして、イタリア国鉄のボルツァーノ駅に行ってみると、非常に混雑していて、
まだ券売機が故障していたっ!!!
もしかしたら「まだ」じゃなくて、「また」なのかもしれないけれど、とにかく来たときと同じく、何の断りもなく券売機が故障していました。
このあいだは、列車にはネット予約できる区間しか乗らなかったので、私たちは直接の害はこうむりませんでしたが、今回は、ボルツァーノ・トレント間は距離が短いこともあり、予約してなかったので、窓口に並ばないといけません。
ヨーロッパは窓口のスタッフがのんびりしていると思われがちですが、私たちの番になって、行き先と枚数を告げると、すばやく切符を売ってくれることも多く、どうも、お客さんのほうも、「え~、それを今ここで聞く?」というような質問をして、時間がかかっているパターンも多いようです。
混んでいないときでも、切符売り場は、
日本の何倍も時間がかかることを覚悟
していきましょう。
このときも、「20分後の列車に乗れるかどうか?」ぐらいの時間の感覚で、どきどきしながら待っていましたが、ギリギリ間に合いました。
海外旅行に行くと、体内時計を切り替えて(?)、1時間に1本以上ある電車やバスは、山手線並みに便利だと思うことにしているのですが、この路線は、時間帯によって、20~30分に1本あるときもあれば、急に2時間あいちゃったりするので、本数が少ない時間帯だと、やっぱりイライラしてしまいましたが…まあ、もしも乗れなかったとしたら、気分を切り替えて、ボルツァーノ観光をしただろうな。
無事に列車に乗れたら、無事に座れて、荷物も近くに置くことができて、上機嫌でトレントに到着しました。
トレントで1泊して、明日はヴェローナ乗換でミラノに行きますが、明日のチケットは全部予約してあるので、券売機が故障していても大丈夫♪
トレントには何回か来たことがあるのですが、いつも春から夏の季節だったので、冬のトレントは初めてです。いつも泊まるホテルは冬は休んでいたので、本日は、普段なら高くて泊まれないグランド・ホテルに泊まります。グランド・ホテルはロー・シーズンの割引率が大きくて、他のもう少しカジュアルなホテルよりも安かったのです。
がっ!ロー・シーズンだとスタッフのやる気もローになってしまうのか何なのか、この後、妙なことに・・・。
グランド・ホテル・トレントは、外観もこんなに立派で、内装もこんなに素敵なホテルなのですが、
なのですが、なのですがっ!
この日泊まった部屋の冷蔵庫には、
ステーキ用の生肉のパックが
入っていましたぁ!
今までいろんなところに行って、いろんな目に遭ってきたけれど、これはさすがに初めてです。
たまたま前の日に泊まったお客が忘れて行ったのを、今日のスタッフが見落としたのか?
もしかして、何日も冷蔵庫のチェックをしてないとか…?
いつの日付のお肉だろうか?
怖いもの見たさで、私は冷蔵庫を開けようとしたのですが、
「もう見ないほうがいい。関わらないほうがいい。見なかったことにしよう」
と、夫に止められてしまいました。
それさえなければ、調度品もステキで、空調も快適で、ベッドの寝心地も良く、非常にいいお部屋だったのですが、何しろ冷蔵庫の生肉にビビったので、室内の写真を撮り忘れました。
朝食も豪華で、普通はハムとチーズだけのことが多いイタリアの朝食には珍しく、スクランブル・エッグも、自分でカプレーゼが作れるように、モッツァレラ・チーズとトマトもあって、さすが高級ホテルでした。
朝食の美味しさに機嫌を直して、気分良くチェックアウトするつもりだったのですが、結局、ロー・シーズンのローっぷりは生肉だけではありませんでした。
いざ部屋を出て、フロントに降りようとすると、2基あるエレベーターが1基しか動いていないのです。だったら空いているのかといえば、激混みで、上のほうの階のお客さんで満員になってしまっていて、何回も見送る羽目に。
このままではいつになるかわからないので、重い荷物を持って(夫に持たせて)、5階から1階まで、階段で降りました。もしも電話でスタッフに荷物運びを頼んだとしても、エレベーターがあの状況では、いつ来てくれたかわかったもんじゃありません。
もともと、時間にはめちゃくちゃ余裕を見て部屋を出ることにしているので、列車の時間には間に合いましたが、何しろ気分が悪かったです。
幸い、ミラノに行く列車では特に問題はなく、快適な列車の旅が楽しめました。
1等車は2等車とさほど変わらない料金で、座席も広いし、飲み物とお菓子のサービスが来たりして楽しいので、私たちはイタリアでは1等車に乗ることが多いです。
1等車が列車の先頭側か、後ろ側かは、ホームに表示が出ます。
PRIMA CLASSE IN CODA だったら後ろ側、PRIMA CLASSE IN TESTA だったら先頭側です。
が、これも、直前に変更になることがあるのがイタリア流ですけどね~。
ミラノでは、ちょうど冬のサルディ(バーゲン)の初日に当たり、すんごい人混みの中で過ごしたので、ラッキーだったのか何なのか、よくわからない旅のエンディングとなりました。