メラーノは、「ファッションの街、大都会ミラノ」のことではなくて、北イタリア、オーストリア国境に接する、トレンティーノ・アルトアディジェ州にある、温泉で有名な町です。イタリアには各地に温泉がありますが、イタリアではなぜか
温泉は冬に休む
ことが多く、冬もやっているメラーノのテルメ(温泉施設)は、クリスマス休暇に大人気のようです。
しかも、メラーノは、イタリアでは珍しいクリスマス・マーケットが開催される町なので、クリスマス前からお正月にかけてのシーズンは、メラーノのホテルは
ハイシーズンで、めっちゃ強気!
宿泊料が高いだけじゃなくて、7日間以上じゃないと予約が取れないホテルも多数。

そんなわけで、私たちが選んだインペリアル・アートも、イタリアにしては高かったけれど、4泊でも予約ができて、テルメにもクリスマス・マーケットにも歩いて数分で、レストランやお店の多い通りにも近いという抜群の立地なので、このお値段でもしょうがないかなあと思いました。
でも、数百メートル歩くことをいとわなければ、何割も安いホテルがあるのも確かなので、行ってみるまでは、この時期だからしょうがないか、でもやっぱり高いなあと、心の中でぶつぶつ言っている感じでした。
しかしっ!着いてみたら、
ここ最高!!!
という思いに変わりました。
地図を見てイメージしていたよりも、ものすごく便利な立地にあるし、スタッフは親切だし(当然英語ペラペラだし)、ホテルの中はあたたかくてきれいだし、ホテルの入り口のドアを開けて入った瞬間に、ほっと安心できるようなホテルでした。

部屋はモダンなデザインなので、ヨーロッパらしいクラシカルな雰囲気が好きな方には物足りないと思うけれど、寒い時期には、
いかにも断熱がよさそう
に見えて、モダンなデザインさえ頼もしく思えました。
デザインは部屋ごとにテーマが違っていて、各部屋には、GALAXYだとか、ELEGANCEだとか、デザインに沿った名前がついています。そんな凝ったことしなくていいから、もうちょっと安くしてくれと思わないでもないですが(笑)。
それと、このホテルの売りは、宿泊料に滞在中のテルメのチケットが含まれていることです。このメリットは、料金的にお得なだけじゃなくて、ホテルのフロントで、チケットというか、腕時計タイプの入場キーをもらえるので、テルメのチケット売り場に並ばなくてもいいことです。
私たちが泊まったときはハイシーズンだったので、テルメのチケットは3時間券でしたが、他の季節だと、1日券がついてくるようです。いいなぁ…。
と、このホテルを褒めちぎってきましたが、ちょっと残念なところがないわけでもなくて、それは、
4つ星ホテルにしては、朝食がしょぼい
ことでした。
イタリアのホテルでは、朝食ビュッフェにはパウンドケーキみたいな甘いものも何種類も出ていることも多いのですが、このホテルには、パンしかありませんでした。パンはビュッフェ台にある甘くないパン以外に、バールになっているカウンターのほうで、好きなパンを選んでいいことにはなっていたので、クリーム入りのクロワッサンなどを食べることもできましたが、とにかく、あのパウンドケーキみたいなやつがなかったのはちょっとさみしかったです。

メラーノはドイツ語文化圏なので、じゃあ、ドイツのホテルみたいに、朝食に白ソーセージが出たりしないかなと期待していたんだけど、ソーセージはありませんでした。チーズの種類も少なかったなあ。ぶつぶつ…。


でもやっぱりこのホテルがオススメなのは、スタッフがみんな、こちらが何か質問すると、こちらが口に出してないところまで察して、知りたいことすべてを過不足なく教えてくれる対応をしてくれたことです。
例えば、提携ホテルのレストランでの大晦日のディナーの予約を頼んだときは、「夜中までかかるけれど大丈夫?」とか、「ディナーの後、みんなで屋上に出て花火を見るけど、そういうノリは嫌いじゃない?」とか気にかけてくれたし。(正確にいうと、この段階で私は、みんなで屋上で花火を上げる、と勘違いしていたのですが、それは私の英語力の問題です。)
こういう気配りは、欧米のホテルでは非常に珍しく、なんだか心が温かくなりましたよ。
ホテルのサイトはこちら↓ (料金表示が、一般的な欧米のホテルと違って、一部屋ごとではなくて、一人当たりになっていることにご注意ください。)
http://www.imperialart.it/en/arthotel/index/8-0.html